「頭の周りをギューッとハチマキで締め付けられているみたい」 「頭の上にずっしりと重い石が乗っているようで、スッキリしない」
このような、後頭部から頭全体にかけての鈍い、重苦しい痛みに悩まされていませんか? もし心当たりがあるなら、それは「緊張型頭痛」かもしれません。
頭痛の中で最も多くの人が経験していると言われるタイプですが、「いつもの肩こりのせいだから」「休めば治るから」と、その深刻さを見過ごしてしまいがちです。しかし、放置すると毎日のように痛みが続く「慢性緊張型頭痛」へと移行してしまうこともあります。
今回は、この緊張型頭痛が起こる原因と、根本からラクになるための具体的な改善策をお伝えします。
緊張型頭痛の主な特徴
まずは、あなたの頭痛が緊張型頭痛に当てはまるかチェックしてみましょう。
痛みの出方:頭の両側や後頭部、首筋にかけて、ギューッと締め付けられるような鈍い痛みが続く。
動いたとき:体を動かしても痛みが悪化することは少なく、むしろ少し動いた方が楽になることがある(ここが、動くとガンガン響く「片頭痛」との大きな違いです)。
その他の症状:頭痛に伴って、肩こり、首こり、目の奥の疲れ、めまい、体がフワフワするような感覚を覚えることがある。
なぜ頭が締め付けられるのか?2つの大きな原因
緊張型頭痛のメカニズムは、一言で言えば「血流の滞り(神経の過敏化)」です。主に以下の2つの原因が絡み合って起こります。
1. 身体的ストレス(筋肉の過緊張)
長時間のデスクワーク、スマホの操作、車の運転など、同じ姿勢をずっと続けていると、首や肩、背中の筋肉がガチガチに緊張します。 筋肉が硬くなると、その中を通っている血管が圧迫されて血行が悪くなり、乳酸などの疲労物質が溜まります。これが周囲の神経を刺激し、頭を締め付けるような痛みを引き起こすのです。
東洋医学の観点からも、「気(エネルギー)」や「血(血液)」の巡りが滞っているサインです。
2. 精神的ストレス(自律神経の乱れ)
精神的な不安、緊張、プレッシャー、環境の変化などのストレスが続くと、自律神経の交感神経が優位になり、体が常に「戦闘モード」になります。 これにより、自覚がなくても全身の筋肉や脳の血管が収縮し、頭痛を誘発しやすくなります。生真面目でがんばり屋さんな性格の人ほど、このストレスを溜め込みやすい傾向があります。
専門家が直伝!緊張型頭痛を和らげる3つの改善策
緊張型頭痛の改善には、片頭痛とは異なり「温めて、緩めて、巡らせる」ことが鉄則です。
① 首・肩回りをしっかり「温める」
血流が滞っているのが原因ですから、冷やすのは逆効果です。
入浴:シャワーで済ませず、40度前後のお風呂にゆっくり浸かって全身を温めましょう。
ホットパック:仕事の合間に、蒸しタオルや市販の温熱シートで「首の後ろ」や「肩の付け根」を温めると、筋肉の緊張が劇的に和らぎます。
② こまめなストレッチで筋肉を「緩める」
同じ姿勢は1時間が限界です。タイマーをかけるなどして、定期的に筋肉を動かしましょう。
肩甲骨はがし:両肩を後ろに大きく回し、左右の肩甲骨を中央に寄せるように意識して動かします。
首のストレッチ:頭の重みを利用して、前後左右にゆっくりと首を伸ばします。力任せに引っ張らず、呼吸を止めずに行うのがポイントです。
③ 東洋医学的ケア(ツボ押しで巡りを良くする)
頭痛を感じたら、以下のツボを、息を吐きながら5秒×3回ほど軽〜く押してみてください。
風池(ふうち):後頭部の髪の生え際、首の太い筋肉の外側のくぼみ。頭の血流を促す特効穴です。
薬に頼りすぎる前に、体に目を向けよう
「頭が重いから、とりあえず鎮痛薬を飲んでおこう」
その場をしのぐために薬を飲み続けると、今度は薬の飲みすぎによる別の頭痛(薬物乱用頭痛)を引き起こすリスクがあります。緊張型頭痛は、体からの「これ以上、筋肉も心も緊張させないで!休んで!」という切実なサインです。
まずは今日、お風呂にゆっくり浸かることから始めてみてください。 姿勢を意識し、こまめに体を温めることで、あの嫌な締め付け感から解放され、頭も心もスッキリとした軽い毎日を取り戻していくことができます。
